仲間郁代建築設計事務所株式会社

建築作品タイトル

Os-house

建築の特徴やこだわり

沖縄本島北部、閑静な住宅街の一角。
遠くに海を望む高低差のある敷地に、この邸宅は建ちます。

この地にルーツをもつ移民三世のご主人と奥様が出会い、家族と共に暮らす住まいとして計画されました。

ご要望は、ご家族のルーツを“沖縄のデザインランゲージ”として表現すること、
そして沖縄の自然や文化を日々の暮らしの中で享受できること。

敷地の傾斜に呼応し、道路の高い側からは平屋としての佇まいを見せ、低い道路からは駐車場を含む二層の構成を持ちます。

間取りは沖縄の伝統民家を踏襲し、あえて玄関を設けず、中庭を介してリビングや和室が直接人を迎え入れる古民家の要素を取り入れました。

リビングは中庭と、奥行き3ｍの深い庇を持つテラスに挟まれ、内と外の境界が曖昧に溶け合います。
そこに吹き抜ける涼風や、柔らかな光、豊かな自然を室内へと引き込みます。

内外装には杉板本実型枠を採用。
これは戦後、沖縄で発展したRC型枠職人の高度な技術に支えられた意匠であり、沖縄の建築文化を継承する表現でもあります。

沖縄の風土と文化の記憶を住まいに宿し、自然とともに生きる豊かな時間を育む空間を目指しました。

建築DATA

所在地 : 沖縄県本島北部

構造 : RC造

敷地面積 : 407.85㎡

延床面積 : 248.85㎡

担当者から一言

社会の荒波に揉まれる前に夢を育む場所。それが住宅だと考えます。
Sweet more Sweet ～より甘く～
こんな厳しい世の中だから砂糖菓子よりももっと甘い甘さを効かせた建築はいかがですか？